ゲームプランナーが行う、デバックの仕方と考え方

ゲームプランナーの考え方

久々に楽しんでいるはずのゲームでデバック作業を行ってしまったので、ちょっとそれについての記事を書こうかと。

原因は、『アサシンクリード ヴァルハラ』で起きた『石の狂気』バグです。

石の狂気バグとは?

上記の画面を見てもらうと画面が真っ黒になっています。

これは何が起きたのかというと、この『石の狂気』のクエストのクリア条件を満たせず、失敗になりました。その後の画面が真っ暗な画面という感じです。

これは、何か通常のカメラ(キャラクターの後ろにあるカメラ)にフラグが立ち、画面が真っ暗になったのでは?と、推測しました。

なんで、このバグをデバックすることになったかというと、このバグですが、一回起きると継続するバグで、R3ボタンの押し込みで周囲を探知できる『オーディンの眼』の効果中しか暗転が解除されませんでした。※別に頼まれたわけではないです

最近のゲームのオートセーブが仇に・・・。

そして、このアサシンクリードは、オートセーブに対応しているため、クエスト終了後のタイミングでオートセーブがされます。

手動セーブをしていないと、このデータは暗転が必ず起きるデータとなり、最初からやり直すことを選択させられます。

しかし、さすがに40時間以上もその時点でプレイしていたいので、ここで簡単にあきらめるのはないな、と思い、昔の経験と知識を活かしデバックをはじめました。

デバッグ開始!

上記が一瞬だけ周りを見渡せる『オーディンの眼』状態。ソナーのような感じです。

今回のこの例でいうと、カメラが問題のため、カメラのフラグが変わるのを探すということを考えてデバック。

まずは、

  • 別の町などへ『高速移動』を使う(ワープみたいなもの) → ✖
  • タイトルに戻り、セーブを読み込み直す → ✖
  • 僕のカラスを使う。(視界がカラスになるため) → ✖
  • NPCに話しかける → 〇

という形に、カメラのフラグが変わりそうなものを攻めていきました。

この探し方は、まず今回はカメラに悪い点があるためそのカメラのフラグを上書きするものはないかと調べてみたところです。

ようは、自分がカメラを動かすのではなく強制的にカメラの位置が変わるものを試してみるという手段です。

その結果、NPCに話した際にその問題のカメラ内部条件が切り替わるようで、事なきを得ました。

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時間はかからなかったが、デバッグ作業の思い出が蘇ります。

これを久々にして、思い出したのが、ゲームプランナーはもちろん作ったゲームをデバックをしますが、デバックの仕方は、人それぞれとなります。

また、人によっては、開発者だけが知る最短ルート、最強装備を使ってのプレイのデバックをしますが、私はむしろ人がやらないプレイを行うのが好きでした。(これは正直非常に大事です。)

この開発者や人がやらないプレイをやることによってバグは、非常によく発見することができます。

これはなぜかというと、基本やっぱり作成に関わった開発者も楽しみたいなどあります、そこで無理に変なプレイを考えるというのが、意外におろそかになっている場合が多いです。(デバックの時間がないというときもありますが)

あとは自分がバグを引きたくないというのもありますが、そこはゲーム開発者なんだから、バンバンバグ見つけてよ!って私は思ってしまいますけどね。

初プレイの感覚は重要

ゲームプランナーであるならば、自分が想定したプレイをすることも大切ですが、自分が本当にこのゲームを始めてやったときにどう思うのかの感覚は、身に着けた方が良いです。

身に着けた方が良いといっても、どうすれば?というと思いますが、ご自身が最近やったゲームを初プレイしたときに、どこに注目したのか、どこが気になったのかそこを思い出しながら自分のゲームをやってみるといいデバックになると思います。

また、作り手が嫌がるプレイも知識と経験が溜まっていけばできるようになるので、それができるようになるとデバッグ作業や、プランナーとしてゲームを考えることも使える能力が手に入ります。

そうすることによって、バグを見つけたりバグが発生しやすい仕様や作りに対しての事前の対策を打つことができるようになります。

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