家庭用ゲームとスマホゲームの製作の考え方
今回は、家庭用ゲーム(コンシューマーゲーム(プレイステーションやニンテンドー3DS、Switchなど))とスマホゲームの考え方の違いについて、お話していこうと思います。
とあるコンシューマーの会社には、14年ぐらいいましたが、そのあとスマホゲーム会社に1年ほど転職していました。(開発していたスマホゲームが完成と同時に、知り合いから誘われた別の会社に移動)
両方の会社で働いたことがあるので、そこで感じた、『違い』についてのお話をしたいと思います。
ゲームの作成の違い
家庭用ゲーム会社
企画内容を突き詰め、売れるのも、多少の重視はするが面白さに重きを置く。
会社の資本金があれば、あるほど、面白さに重視を置きます。
スマホ会社
売り上げの高い、他社のゲームを元にしてアレンジを加え、制作をしていく。
基本的に、他のスマホの売り上げや傾向などを調べる部署が存在し、その部署の情報を元に、作成するゲームを決めたりします。
売り上げを重視するか、面白さを重視するか
極論をいうと、この2択の形になります。
売り上げ重視の理由
スマホゲーム会社の規模は基本小さく、大きい開発を行って、それが外れてしまうともはや会社としては、終わってしまうことがあります。
なので、売上上位と同じようなゲームを作り、大当たりもなく外れもないというゲームを作り上げます。
ただ、完全なマネは流石に問題があるため、アレンジや自分が作りたいと思ったものをそのシステムに組み込んで、独自性を出したりしています。
スマホゲームの課金への動線がしっかり計算しているのは、そこが理由です。ほかの会社のシステムをうまく取り込み、洗練していくことで、収益を得ています。
コンシューマー(家庭用ゲーム)会社はそれができなかった
スマホゲームが、流行り始めたときに、コンシューマー会社も真似して参入を行いましたがうまく利益がでなかったのは、ここをうまく取り込み、調べる能力が足りなかったからです。
今現在では、ノウハウもたまったため、動きもよくはなりましたが、まだ動きが鈍いように感じられるところもあります。
しかし、スマホゲームにも問題が・・・。
スマホゲームのゲーム制作は、売上の高いジャンル、ゲームを調べそれがどうして売れるのかを調べます。
その後、そのゲームで売れている要素を組み込み、同ジャンルにすれば、収益を得られるというものでした。
しかし、これを続けることにより、売上上位は、同じジャンルで固まることなり、差がほぼなくなりました。
開発費用の高騰
同じジャンル、システムの場合に、差を持たせ、プレイヤーに一発で違いを認識してもらうためには、見た目を変えることが一番となります。
そこで、派手なエフェクト、派手な動き、豪華な装飾、高画質な画像など、が必要になり、スマホゲームのコストが上がってくるようになりました。
これにより、最近の製作費は、コンシューマーゲーム(家庭用ゲーム)に大分近づくことになりました。
スマホゲームの考え方は、徐々に変わらないとまずい
スマホゲームは、この売り上げ上位から真似るということなので、売上上位が変わらなければ、自分たちも同じゲームを出し続けるしかないということになります
これは、大当たりもしないが大外れもしないということになりますが、上位が固定され続ければ、新作タイトルを常にだして、新しいゲームです。ということで押すしかなくなってきます。
他社の博打ジャンル、タイトルを待つ?
では、どうすればいいかというと、その情報に頼らない、人気があるジャンルのゲームを博打のように作るしかないかなと思っています。
ただ、これを行えるのは、体力のある会社だけだと思うので、小規模会社は難しいと思います。
金の生る木を作る
小規模会社は、自社タイトルを何本か、養分にして、主力タイトルを1本作るような感じにして、なんとかやり遂げられるかもという感じですね
とはいえ、博打なので、どうなるのかはわかりません。
何が売れるんですか?と言われても、これに関して言えば、私もわかりません。
売れる、売れないって、その時代に合ったもので、現状のニーズにがっちりハマったものでないと売れないので、そこの見極めは、非常に難しいと思います。
無から有は生まれない
それに、例えば、ビックタイトルを経験している人で、知名度も高い人が作れば、それだけで、ある程度の売り上げは得ることはできるかもしれませんが、それはそれで、お金がかかるので、難しいと思います。
スマホーゲームの作り方は悪ではない
と、ちょっと叩きすぎたところもありますが、コンシューマーゲームの作り方は、博打部分が強いので、そこはそこで、作り方が良いというわけではないです。
なので、できれば、コンシューマーゲームの作り方、スマホゲームの作り方の考え方をハイブリットみたいな、感じのものができるといいのかもしれません。
また、タイトルによって、その比重を変えることというのも重要だと思います。
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