ゲーム背景に説得力を出す 【精細】

ゲームプランナーの考え方

ゲーム背景に説得力を出す【精細】

今回は【精細】編となります。

前回の記事は下記となります。

精細とは

精細とは、辞書を引くと「念入りでこまかいこと」となりますが、今回の精細も同じです。

大まかな【もの】、【動き】となり、次はより説得力を増すための【精細】が必要となります。
これは、どのようなことを考えればいいかというと、実は、一番難しくて簡単なものとなります。

違和感をなくす

それは、当たり前のものがそこにあるということで、違和感がなくなるということが重要となります。例えばの話ですが、家があった場合、ドアがない、窓がない家だと違和感を感じませんか?

もっと極端に言えば屋根がない、壁がないとかでもそうです。

住む地域によっては壁のない家などはありますが、一般的には、どれもなくてはならないものとなります。

当たり前と思うものは追加する

どうしても工数カットには、余分なものが削られます。この実は説得力があがるものもゲーム性を考えれば実はなくてもよいものに含まれます。

そのため、作成するにしてもピンポイントでうまく使い分けないと到底作れないものとなってしまいます。

状況を把握し、説得力を生むには

背景には、いろいろなオブジェクトがありますが、その一つ一つに実は物語が存在するはずです。

例えばですが、ファンタジーものゲームで酒場に訪れた際にその背景となるものは、テーブル、椅子、コップなどありますが、この一つ一つにも物語があります。

  • テーブル
  • 椅子
  • コップ

テーブル

テーブルA

荒くれ者が使うテーブル、テーブルの上は、散らかっており、汚れが目立つ。

刃物で切りつけたような跡もあるため、一般の層には使われないテーブル

テーブルB

一般的なテーブル、年期は入っているがまだまだ使える。酒場内の大部分がこのテーブルである。

テーブルC

とあるギルドが独占しているテーブル、小綺麗にされており食べ物も配置されている。

また他のテーブルと違い周りに手すりなどがあり、専用場所のように確保されたスペースとなっている

椅子

椅子A

荒れくれ者が使っている椅子、しっかりしているが、傷が多い、また同じような椅子が破損して転がっている。

椅子B

一般的な椅子、年期の入った椅子。大部分の椅子がこれにあたる

椅子C

小綺麗な椅子、とあるギルド専用テーブルに備え付けられたもの

コップ

コップA

投げられてもそう簡単に壊れないコップ。樽のような形状をしたもので、雑に扱っても問題ない

コップB

コップAより小柄なコップ、コップAと同じく壊れにく

コップC

ガラスで出来たコップ、壊れやすく特定の席にしか配置されない

オブジェクトの物語

このような感じに、オブジェクトに設定(物語)を与えていくことによってどういう状況に置かれていたものかを想像して膨らませることができる。

また、例えば、今回の設定で言うと、荒れくれ者の周りのテーブルにはコップAが散乱しているとか、汚れがひどいんじゃないかとかが考えられる。そうなるとそれに準じたオブジェクトの追加などが必要になってくる。

実際の世界での状況でも考えてみる

最初に挙げた、難しく簡単であるということですが、これは、見慣れすぎているがゆえに起きる現象となります。

そのため、なにか違和感があるというのを感じやすいです。

そのため、実際に自分がファンタジー創造は難しいかもしれませんが、今回の例の酒場であれば、飲み会の場所に実際に店に置いてあるものをゲームに落とし込んだ際にどうなるのかを考えてみると良いと思います。

全部が全部を持ってくることは不可能ですが、その中でもこれはあると説得力が増すな!とか、物語性が出るのであれば、それは追加するべきものではあります。

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