考えることがたくさん!オープンワールドゲームの作り方、考え方について方
ゲームを作る際に、今回はオープンワールドのゲーム作るぞ!って言うとワクワクすると思います。しかしですが、ゲームを作ったことがある人からするとこれは、どうしたもんか…、本当に出来るのか…。と悩ましいものがあります。
今回は、なぜオープンワールドを作る際にこのような思考になってしまうのかと、どうすればオープンワールドを作れるのかを説明します。
一番の問題は、
処理問題!
なぜ処理問題かというとオープンワールドのゲームでメリットとデメリットを出してみるとわかりやすいです。
オープンワールドのメリット
- 途中のローディングがない!
- 自由に行動できる!
- 広い世界でゲームを楽しめる!
オープンワールドのデメリット
- 開始時のローディングが長い
- 広すぎて何をやればいいのかわからない
- 目的地までが遠い
メリット、デメリットの説明
ザックリとメリット、デメリットと書くとこんな感じだと思います。
このメリット、デメリットが実は、ゲーム開発者泣かせでもあります。
途中のローディングがない!
これは、オープンワールドの特性上、カメラが隔離された場所が少ないため、データを先読みする必要があるためです。なので、この処理が追いつくサイズのデータにしなければなりません。
さらに言うと、機種の性能にもよりますので、出来る限り性能のいいもので作成する必要があります。それでも、自由に作りすぎると重すぎたりする可能性はあります。
自由に行動できる!
自由に移動できるということは、それだけ制限を設けるタイプのクエストやミッションが入れにくくなります。また、この先にはいかせたくないというのが必ず存在してしまうため、その時に何かしらプレイヤーにとっては理不尽な設定を入れ込まなければならないです。また、どうしてもお使いゲームとなりがちになります。
広い世界でゲーム出来る!
広い世界でということは、ローディングと同じですが、データをあらかじめ読み込んでおく必要があります。また、何か起きた際のフラグを簡略化しておくことや地形的なハマり(挟まって動けないなど)が起きる可能性があります。当たり判定となるコリジョンの簡略化も必要になります。
ローディングが長い!
ローディングが長いのはオープンワールドはゲーム開始時に表示に必要なデータをすべて読み込む必要があります。そのデータがどうしても莫大なもののため、非常に時間がかかる傾向にあります。読み込む際に圧縮解凍などもしている場合があります。
ローディング全般に言えますが、長すぎるとプレイヤーに非常にストレスを与えます。
広すぎて何をやればいいのかわからない!
これは少し前では、日本人のプレイヤーに多いと言われている現象らしいです。
海外の方は、自由に動けた方が、評価としては高いようです。最近では、海外ゲーム、日本のゲーム、どちらも歩みよったりしているので、いきなり始まって放置のゲームは、少なくはなりました。
開始時にどうすればいいのかをちゃんと決めておく必要はあります。
目的地までが遠い
オープンワールドの宿命という点ではあります。
オープンワールドのゲームには必ず、ファストトラベル(ワープポイント)が存在し、特定の場所までは一瞬で移動できるようにしています。
このワープも使うことによってもローディングが発生します。
とまあ、つらつらと書きましたが、この処理問題を解決しなければなりません。
処理をどうするのか?
プログラマーは、処理を軽くするようにコードを見直し、デザイナーはデータを1ポリゴンでも軽くするために削減する必要があります。
ゲームプランナーが考えられるのは、構成を考えること
このサイトは、ゲームプランナー向けですので、構成という点にピックアップします。
ゲームプランナーが考えられる構成とは?
何がやりたいのか(ここが一番重要)
まず、ゲームプランナーはそのオープンワールドで何を遊ばせたいのかを考える必要があります。単純にオープンワールドがやりたいんや!ってのもありですが、それだとゲームが完成した際に、『これ、オープンワールドにしなくてもよかったよね?』となってしまいます。
オープンワールドだけにこだわるのはゲーム開発メンバー全員に迷惑がかかるので止めましょう。
データの簡略化を検討する
現実に近い形で計算すればするほどオープンワールドを作る際には大きい壁となり、理想に程遠いものとなりますので、データ処理、データの簡略化を進めましょう。
背景(ステージ)の道筋を検討する
これは、処理を稼ぐために必要な要素となります。
オープンワールドは、ただでさえ普通のゲームよりも大きいステージが必要なので、このステージを考える必要があります。
例えば、砂漠で何もなく地平線が見える場合、これはどこまでも表示しなければならなくなります。
しかし、渓谷など道の横に壁がある場合は、壁の奥は表示する必要がなくなるため、処理を軽減させることができます。
違和感がないように障害物を作り、表示を無制限に行わせないようにすることも必要です。
レベルデザインと絡める
背景の道筋に関しては、レベルデザインと絡める必要がありますが、例えば、細い道では、背景を見せるため、敵をあまり出さない状態で、広いエリアに出たら敵がワラワラやってくるなど
プレイヤーの戦いやすい環境への誘導などが必要となります。
オープンワールドとはいえ、戦う場所は、ある程度決めた方が良いのです。
派手な闘いは密閉空間へ
派手な闘いは、当然処理を食います、そのため、処理をくってもいいように密閉空間に押しやってしまうのも良いです。
オープンワールドの世界といえども部屋のなか、洞窟内、城内部など密閉できる空間があるので、そこで戦うならば、外の景色を全部表示させなければいけないことはなくなります。
陰影の妥協
影は品質を上げる上で欠かせないものですが、この影は実は処理を多大にくいます。
なので、影の品質をどうするのか、どこを落とし、どこを維持するのかを決める必要があります。
今の時代ならば、『リアルタイムシャドウ』も可能ではありますが、『焼き付け』や『丸影』なども検討する必要はあります。
オープンワールドは、自分の理想を削っていく闘いです。
オープンワールドの世界は、自分が表現したかったものをがりがりに削っていきます。
想定していたものが全く表現できないなんてこともあり得ます。
どんなゲームにも言えますが、自分の中で、ここだけは捨てるわけにはいかないという部分だけを死守し、他は捨てる覚悟が出来てゲームにできます。オープンワールドだとその他は全部捨てるぐらいの勢いだと思ってください。
それだけ、実は作成には難しいものがあります。
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